公開稽古のパフォーマンス動画ご紹介(Part2)
2015/10/08
NY時間の10/5(月)に実施された『プリンス・オブ・ブロードウェイ』(POB)のプレスコールでのパフォーマンス動画を、ブロードウェイ演劇サイト「BROADWAY.COM」がYouTubeにアップしてくださっています。
昨日ご紹介した分と併せてお楽しみくださいね!
My Friends
妻子を奪われた復讐に燃えるロンドンの床屋スウィーニー役をシュラーさんが、階下に住むエキセントリックなパイ屋の女将ミセス・ラヴェット役をナンシーさんが演じる『スウィーニー・トッド』からの〈マイ・フレンズ〉。
近年の日本語版では、市村正親さんがスウィーニーを、大竹しのぶさんがミセス・ラヴェットを演じました。
スウィーニーは商売道具のカミソリを使って、かつて自分を陥れた人々に対する復讐を遂げようとします。
狂気で瞳を輝かせ、カミソリを握るスウィーニー。
素顔のシュラーさんはとびきりオチャメなムードメーカーなのですが、ひとたび役に入れば、もうそこは別世界。
真に迫った極上のバリトンボーカルゆえに、スウィーニーの狂気がより一層恐ろしく響き渡るという、文句なしの素晴らしさをご覧ください。
Broadway Baby
こちらは、ブロードウェイミュージカルを代表する人気曲〈ブロードウェイ・ベイビー〉(『フォーリーズ』より)をモチーフにした、『POB』第2幕で大きな見どころとなる長尺のダンスシーンの公開稽古用・抜粋版です。
冒頭で「こっちを見てよ、プロデューサー! 私が未来のブロードウェイのスターよ!」と貫禄たっぷりに歌うのは、その夢を実現させたNY演劇界屈指のディーバ、エミリーさん。
続けて、柚希さんとトニーさんが大活躍するダンスシーン〈タイムズ・スクエア・バレエ〉が始まります。
柚希さん、すっっごいエレガント!
トニーさんの身のこなしも、隙のない美しさです。
このダンスシーンは、柚希さん扮する“スターを夢見る若手ダンサー”が、タイムズ・スクエア界隈の賑やかな劇場街でトニーさん扮する“演劇プロデューサー”に発掘される様子を綴っていくというストーリー仕立て。
ちなみにこの動画、人気の動画ライブ中継アプリ「ペリスコープ」でも紹介されたんですが、その時の海外ファンの生コメントでけっこうツボだったのが、「ラミンさんが踊っている…w!」というもの。
…そうなんです、彼がこういう王道ブロードウェイスタイルのダンスを披露するのは稀でして。
こちらもお見逃しなく!
Can’t Help Lovin’ That Man
ブロードウェイミュージカル史における初期の大傑作『ショウ・ボート』から、〈キャント・ヘルプ・ラヴィン・ザット・マン〉。
ブリヨーナさんのブルージーなボーカルが圧巻です!!!
こちらは、ブリヨーナさん扮するクウィーニーが、青春まっさかりのマグノリア(演じるケイリーさんがカワイイ♥)に向けて「恋することってどんなことか」を教えてくれるナンバー。
大らかでゴージャスなメロディーに乗せて、「愛しい人がそばにいるだけで、晴れの日みたいに幸せ」と、誰もが共感する気持ちを歌ってくれます。
Finale
フィナーレは、本作で音楽スーパーバイザーとして八面六臂の活躍を見せる作詞作曲家ジェイソン・ロバート・ブラウンによる書き下ろしの新曲。
(彼によるミュージカル『ラスト5イヤーズ』は映画化され、日本でも今年4月に公開されました。)
『POB』創作に当たって、「過去の作品を懐かしむだけの懐古主義的なショーではなく、未来に目を向けるような舞台にしたい」と語るハルさんの想いを具現化した、大切なクライマックスです。
タイトルは〈ウェイト・ティル・ユー・シー・ワッツ・ネクスト〉WAIT ‘TIL YOU SEE WHAT’S NEXT。
「私たちの将来にどんな出来事が、そして未来のブロードウェイにどんな名作が待っているんだろう! 心をオープンにして、次の出逢いを楽しみにしよう」──そんな胸の鼓動を表すような、軽やかなリズムがなんとも印象的ですね。
キャラクターを離れ、素の自分としてステージに立つキャストの皆さんの笑顔も、すごくまぶしいです。
ブロードウェイの未来も待ち切れないですが、その前に間違いなくやってくる(しかも日本に!)のが、10/23(金)、『プリンス・オブ・ブロードウェイ』世界初演の初日!!!
昨日と併せてご紹介した7場面はほんの抜粋で、このほかにも感動必至の名曲・名シーンがたっぷり詰まっています!
ハルさんがそれぞれの名作を手掛けた当時のオリジナルコンセプトをしっかりと蘇らせ、それと同時に“2015年の今、この時”ならではの最新の視点、瑞々しいエネルギーが存分に注ぎ込まれた『POB』。
ここ、日本で開幕する“ブロードウェイミュージカル史上最高の奇跡”を、存分にお楽しみください!!